日本ライフマイスター協会 5ライフマイスターブログ

日本ライフマイスター協会の5ライフマイスターが「介護」「がん」「子育て」「年金」「健康」に関する情報発信をする公式ブログです。

「5ライフマイスター制度」とは、国民の重大課題である「介護」、「がん」、「子育て」、「年金」、「健康」の5つに焦点を絞り、個々人それぞれで違う悩みや疑問に寄り添い、ともに解決の糸口を探ることのできる認定資格制度です。

介護施設を考えるとき~施設費用2~

 こんにちは。日本ライフマイスター協会の藪内です。

 前回は施設での食費・居住費(滞在費)の軽減制度である特定入所者介護サービス費についてお話いたしました。
 今回は、高額介護サービス費についてお話しいたします。
 利用者が同月内に受けたサービスの利用者負担の合計額(同一世帯に複数の利用者がいる場合は世帯合計額)が、利用者負担の上限を超えた場合、超えた分が申請により高額介護サービス費として支給されます。
 これは、施設サービスに限らず、居宅サービスなども合わせた1ヶ月の利用額で計算します。介護保険適用外のサービスや区分支給限度基準額を超えた自己負担分は対象となりません。該当する人には、原則、対象となった月の3ヶ月後程度で市区町村より申請書が送付されます。

【1ヶ月の利用者負担の上限】

利用者負担段階区分

利用者負担上限額

一般世帯・現役並み所得者()

【世帯】44,400円

世帯全員が市区町村民税非課税

【世帯】24,600円

 

・合計所得と公的年金収入額の合計が80万円以下の人

・老齢福祉年金受給者

 【個人】15,000円

※平成29年8月から一般区分の上限額が37,200円から現役並み所得者と同じ44,400円になりました。1割負担者のみの世帯については、時限措置として年間上限額446,400円(37,200円×12ヶ月)が設定されます。

 今年の8月より現役並み所得者の負担割合は3割になります。
 先日、2割負担として毎月4万円を支払っている人から「8月から支払いが6万円になるって聞いて、サービスを減らそうかとケアマネジャーに相談しています。」とお話がありました。ケアプランを拝見し、44,400円を超えた分が戻ってくるので、サービスを無理に減らす必要はないのではとお伝えすると、「4千円程度ならなんとかなります。」と安心されていました。

 特定入所者介護サービス費や高額介護サービス費などの軽減制度を利用するためには、世帯の全員が市町村民税非課税であることが要件です。
 障害者手帳を持っていなくても、要介護認定受けていれば、市区町村長による「障害者控除対象者認定書」により障害者控除を受けられる場合があります(「確定申告~知らずに損をしていませんか?~」参照)。配偶者以外の同居家族が課税者であれば、住民票の世帯を分離することにより非課税世帯になる場合もあります。
 課税世帯だからと諦めず、手続きにより軽減制度の対象とならないか確認することが必要です。

 家族を施設に入所させるのは申し訳ないと思われる方が多くいらっしゃいますが、介護者が倒れてしまってからでは遅いのです。高齢化社会の中、高齢者の増加に対応できるほど施設や病院は増えません。安易な施設入所を勧めるわけではありませんが、現在は、家族で協力し合いながら介護をしていた時代とは違います。施設では24時間の安心が得られます。専門スタッフに任せられることはお任せして、ご家族はご家族にしかできない心の繋がりを大切にしていただけたらと思います。

-----------------------------------------------

日本ライフマイスター協会 公式サイト

介護施設を考えるとき~施設費用1~

こんにちは。日本ライフマイスター協会の藪内です。

 前回、介護施設の種類についてお話いたしました。今回は、施設費用について触れたいと思います。
 確かに施設入所はお金がかかります。ですが、それは一律ではなく、軽減制度が受けられる施設(介護三施設)であれば、区分支給限度基準額のある在宅介護より安く済む場合もあります。

 施設サービスを利用した場合の負担額は、サービス費用の1割または2割(平成30年8月からは現役並み所得者は3割負担となります)、食費、居住費(滞在費)、日常生活費が自己負担となりますが、低所得の人の施設利用が困難とならないように、申請により食費と居住費(滞在費)が軽減される制度があります。低所得の人は所得に応じた負担限度額までを自己負担し、残りの基準費用額との差額分は介護保険から給付されます(特定入所者介護サービス費)。

【軽減制度の対象となるサービス】
● 特別養護老人ホーム、介護老人保健施設、介護療養型医療施設、地域密着型特別養護老人ホームの食事・居住費
● (介護予防)短期入所生活介護、(介護予防)短期入所療養介護の食事・滞在費

【利用者負担段階】 

利用者

負担段階

対象者

第1段階

世帯の全員(世帯分離している配偶者を含む)が市町村民税非課税の老齢福祉年金受給者

生活保護受給者

かつ、預貯金等の合計が1,000万円(夫婦は2,000万円)以下

第2段階

世帯の全員(世帯分離している配偶者を含む)が市町村民税非課税で、公的年金収入額と合計所得金額の合計額が年額80万円以下の人

第3段階

世帯の全員(世帯分離している配偶者を含む)が市町村民税非課税で、利用者負担第1段階・第2段階以外の人

第4段階

上記、利用者負担第1段階~第3段階以外の人

制度対象外

  ※平成28年8月より、特定入所者介護サービス費の負担段階判定に用いる公的年金には、遺族年金や障害年金を含みます(恩給や特別給付金などは含みません)。


【1日あたりの負担限度額及び基準費用額】  

利用者

負担段階

食費

居住費(滞在費)

多床室

(特養)

多床室

(老健,療養)

従来型個室

(特養)

従来型個室

(老健,療養)

ユニット型準個室

ユニット型個室

第1段階

300円

0円

0円

320円

490円

490円

820円

第2段階

390円

370円

370円

420円

490円

490円

820円

第3段階

650円

370円

370円

820円

,310円

,310円

,310円

基準費用額

,380円

840円

370円

,150円

,640円

,640円

,970円

※基準費用額は施設における平均的な費用の額などを勘案して厚生労働省が定める額です。

※利用者負担第4段階の人の費用は入所される施設ごとに異なります。

※施設が定める額(第4段階の費用)が基準費用額を上回る場合、その差額は施設負担となります。
※市町村民税課税世帯であっても、高齢者夫婦の一方または双方が介護保険施設に入所され、一定条件に該当する場合に負担限度額が認定される場合があります(短期入所を除く)。

 特定入所者介護サービス費を利用するためには、世帯の全員が市町村民税非課税であることが要件です。
 次回は、少しでも多くの方が軽減制度を利用できるために知っておいていただきたいポイントと、その他の軽減制度についてお話しいたします。 

-----------------------------------------------

日本ライフマイスター協会 公式サイト

介護施設を考えるとき~施設の種類~

こんにちは。日本ライフマイスター協会の藪内です。

 介護の相談をいただく中で多いのは、介護費用についてとサービスの選択についてです。特に、施設入所を考えている方からの次のような相談が目立ちます。
・施設は費用負担が大きく、支払いが困難である
・施設の種類が多くて、どの施設に申し込みをすればいいのかわからない
・自分が楽になるために家族を施設に入れることが申し訳ない

 今回は、施設の種類とその特徴についてお話ししたいと思います。
 「特養は安い」でも「待機者が多い」という話はよく耳にすると思います。社会福祉法人などが運営する介護老人福祉施設(特別養護老人ホーム)は、寝たきりや認知症で日常生活において常時介護が必要で、自宅介護が困難な人が入所する施設です。2015年度の法改正により、入所できる人は原則要介護3以上となりました。終身の入所が可能で、退所者が少ないため、待機者が多くなっています。
 少しでも早く入所したい人は、10施設ほど申し込みをしている人もいます。申し込み順は重要ですが、介護度や緊急度の高い人が優先されるので、それほど待たずに入所できる人もいれば、何年も待つ人もいます。申し込みをした後も、介護度が上がった場合や介護者がいなくなった等、状況が変わった場合は入所申し込みをしている施設へ連絡することが大切です。
 介護老人保健施設は、病状が安定している人に対し、医療上のケアやリハビリテーション、日常的介護を一体的に提供し、家庭への復帰を支援する施設です。医療法人などが運営していることが多く、一般的な医療費が施設費用に含まれることが特徴的です。終身ではありませんのである程度の期間で退所しなければなりませんが、リハビリを重視され、特養ではなく老健を敢えて選択して転所を繰り返す人もいます。
 介護療養型医療施設(療養病床等)は、急性期の治療は終わったものの、医学的管理のもとで長期療養が必要な人のための医療機関の病床です。ですが、厚生労働省は、2020年までに介護療養型医療施設を廃止する方針を打ち出しており、2012年以降、新設は認可されず施設数は減少の一途を辿っています。今後入院を検討する際には、施設の方針を予め確認しましょう。

 特別養護老人ホーム・介護老人保健施設・介護療養型医療施設の介護三施設では、介護保険外である食費や居住費を軽減する「負担限度額認定」制度の対象となります。要件に該当した場合は、大きな軽減が受けられるため、介護三施設の費用は安いと言われています。費用についての詳細は、次回お話いたします。

 認知症対応型共同生活介護(グループホーム)は、 認知症を持つ高齢者が9人以下の少人数で共同生活をしながら、日常生活上の世話、機能訓練を受ける施設です。小規模なため馴染みの環境を作りやすく、認知症の人でも安心して暮らせるようになることが多いとされており、家庭的で落ち着いた雰囲気の中で生活を送ることにより、認知症の症状の改善や進行の防止を図ります。要支援2以上で入所することができます。
 有料老人ホームは、入居者に介護サービスを提供し、心身ともに快適に過ごしてもらうことを目的としています。介護付・住宅型・健康型の3種類ありますが、一般的には介護付有料老人ホームとして、介護度の高い人の受け入れを前提としています。
 サービス付き高齢者向け住宅は、安否確認と生活相談のサービスが義務付けられている、比較的元気な高齢者向けの施設です。
 この両者は、元気なうちから自分で選んで入所し、介護が必要になっても安心して生活ができるということや、夫婦の一方が在宅での生活が困難で、一方はお元気な場合でも、一緒に住み続けることができるというメリットがあります。費用や形態は施設によって大きく異なるのも特徴です。

 介護保険の利用できる施設は多種多様です。市区町村では施設の紹介やあっせんはできないため、入所を検討する場合は、ケアマネジャーやかかりつけ医と相談し、身体状況や収入状況に合った施設を選んでください。

 次回は、施設に係る費用についてお話しいたします。
 
------------------------------------------------

日本ライフマイスター協会 公式サイト
プロフィール
◇藪内 祐子◇
日本ライフマイスター協会 大阪支部資格推進担当/5ライフマイスター
中核市にて年金行政に4年、健康保険組合に4年、介護保険行政に10年携わった経験を活かし、ライフマイスターとして相談支援に務める。三児の母としても日々奮闘中。
ギャラリー
  • 退職したときの健康保険任意継続制度
  • 認知症はなってしまったら仕方ないと言える病気でしょうか
  • 認知症はなってしまったら仕方ないと言える病気でしょうか
  • 仕事と介護を両立させるということ②~介護離職ゼロの実現~
  • 仕事と介護を両立させるということ①~介護離職増加の原因~
  • 成年後見制度を知っていますか?②
  • 成年後見制度を知っていますか?①
  • 成年後見制度を知っていますか?①
  • 平成30年8月より高額療養費制度が変わりました
QRコード
QRコード
  • ライブドアブログ